2015年夏学期の輪講:統計モデリング入門
こんちは、日置です。
今学期の輪講は「データ解析のための統計モデリング入門」(久保拓弥)を教科書にして、一般化線形モデルなどについて勉強しました。
We had RINKO, a class organized by students, about "statistical modelling" in this semester using the following textbook.
データ解析のための統計モデリング入門――一般化線形モデル・階層ベイズモデル・MCMC (確率と情報の科学)
- 作者: 久保拓弥
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2012/05/19
- メディア: 単行本
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●内容 Contents
有名な教科書なので、検索すれば内容はだいたい分かると思います。ざっくり書くと、「データ・現象をどのようなモデル(=数式)で説明できるか/すべきか」をテーマにした本です。具体的には最尤法、一般化線形モデル(GLM; Generalized Linear Model)、階層ベイズモデルなどが登場します。実際の計算は無料の統計ソフトRを用いておこないました。
●輪講のスケジュール Schedule
全部で13回の講義をおこないました。
初回は輪講内容・進め方のガイダンスとRの使い方説明に充てました。2回目から11回目までは、教科書の2章~11章を各自1章ずつ読んできて紹介しました。12回目は文献紹介などの補足発表で、13回目は打ち上げでした。
参考までに初回講義のRの使い方と、12回目の文献紹介(p値について)で使用したスライドをアップロードしておきます。どちらも輪講のメイン内容ではないですが…。輪講の雰囲気が伝われば幸いです。
●感想 impression
評判通りの面白く分かりやすい教科書。*1データをモデルにあてはめた経験は、自分はぶっちゃけ最小二乗法による線形回帰ぐらいでした。そんな自分でも、非常に分かりやすくGLM・GLMM・階層ベイズなどを学べました。
ただ詳細は深入りせずに概念の理解をしやすいように書かれてるので、ぼーっと聞いてても「なんとなく分かった気になる」だけかもしれません*2。いざ自分でやろうという時には、もう一度勉強し直さないといけないような…。まあモデリングに関する一通りの概念地図みたいなものが頭に描けただけでも、大きな収穫でしょう。
●これまでの輪講
ちなみにこれまでの輪講では、数理生態学(2014年冬)や放射性物質(2014年夏)をテーマにしてました。2007年以前の輪講で扱ったテーマは、ここに記録が残っています。
The themes of the previous RINKO were, for example, "mathematical ecology" and "radioactive materials".
K. HIKI