今学期の輪講:数理生態学
We had RINKO, a class organized by students, about "mathematical ecology" in this semester.
今学期は「数理生態学」の輪講を開きました。ちなみに前学期(2014年夏)は、放射性物質に関する輪講でした。
●概要・進め方
数理モデルを使ってどのような応用ができるのか、生態系の諸現象を具体例にして学びました。教科書には「数理生物学入門ー生物社会のダイナミクスを探るー(巌佐庸)」を用い、1章を1~2人に分けて各自2回ずつ発表しました*1。全21章のボリュームのある本なので、13回の輪講の中では厳選して1-3, 10, 11, 14, 16, 17章のみを取り上げました。
●内容
数学的なツールとしては微積分、線形代数(行列・ベクトル)とゲームモデルを主に扱いました。生態学的なトピックで対象にしたものは個体群動態、種間競争、性システムなどです。
●個人的な感想
生態学的な話題は、自身の研究にも関係してくるのでかなり勉強になりました。特に、なんとなくでしか理解できていなかった個体群レベルのリスク評価について、少しは深く分かるようになったのが嬉しいです。
一方でゲーム理論など、これまでの自身の研究に関係してこなかった理論に触れることができたことも面白かったです。今回はほとんど扱わなかった確率分布に関する話もいつか勉強したいですね*2。
輪講の進め方では、少し詰め込みすぎて一つ一つのトピックについて議論する時間が足りなかったことが反省点です。事前に調べておいて、取り上げる章を限定した方が良かったですね。参加者の皆さんには大変申し訳ありません。
輪講を担当して頂いた中谷先生、そして代役を引き受けて頂いた酒井先生、飛野先生、ありがとうございました。
K. HIKI